マイナー向けリフトオフガイド
メインネットリフトオフまで24時間を切っています。SR2最後の数時間をカウントダウンしながら、マイナーがスムーズにメインネットに移行するための便利なヒントとFAQをご紹介します。
SR2では、これまでにない速さでストレージのオンボードが行われています。合わせて、ネットワークは530PiBに達し、これは100億本以上のYouTube動画に相当します。SR2の主な目標は、実際のメインネットネットワークを適切にエミュレートしたテスト条件を作成することで、マイナーが運用の専門知識を蓄積し続けることと、プロトコル開発者が実際の状況でネットワークのパフォーマンスを分析して改善することができるようにすることでした。
SR1が終了してからの4週間で8つの大規模なロータスリリースを経て、ネットワーク運用、安定性、効率性、回復力に大きな改善が見られました。これらのリリースには、Window PoSt Fault Feeを減少させるための最初のFilecoin Improvement Proposal (FIP)*、Filecoin内部のコアアクターロジックをより簡単にクリーンアップグレードできるようにするための大規模なマイグレーション(Lotus 0.9.0)、そして最初の画期的なホットフィックス(Lotus 0.10.0)が含まれています。ストレージのマイニングの安定性、アップグレード性、効率性においても重要な改善を行いました。全体的には大成功を収め、1ヶ月足らずで300PiBを追加導入しました。
*https://github.com/filecoin-project/FIPs/blob/master/FIPS/fip-0002.md
SR2オービタルバーンの報酬
報酬は実際のネットワーク状況をエミュレートするように設計されています。具体的には大会期間中に蓄積されたセクター数、担保コインのコミット数、ブロック報酬やガス報酬を追跡することで実際のネットワークの状況を再現するように設計されています。SR1とSR2に参加したマイナーが10月15日のメインネット移行時に報酬を受け取るためには、10月15日のメインネット移行時までマイニングを継続し続ける必要があります。メインネットエポック到達時点で下記が実施されます。
1.すべてのコミットされたセクターは、そのまま全てメインネットに移行されます。 マイナーはすぐに新しいブロックの採掘を開始し、報酬を獲得することができます。
2.マイナーは、移行したセクターの担保コインを報酬として受け取ることができ、時期はセクターの有効期限が切れたとき(デフォルトではシーリングから540日後)となります。
3.スペースレース中に獲得したブロックの報酬は、ブロックが採掘されてから180日の間、直線的な形で継続して権利化されます。(注:コミュニティの承認を待っているメインネットの直後にFIP-0004をリフトオフさせた場合、将来のストレージマイニングの報酬は25%の報酬が権利確定なしですぐに配当できるようになります)
4.Slingshotに参加しているマイナーは、ストレージとリトリーブされた取引に対するクライアントからの支払いを受け取ることもできます。
これらの報酬は過去数ヶ月間にストレステストとネットワークの改善に貢献した大小のマイナーの計り知れない貢献を認めたものです。Filecoinネットワークの開発において、非常に重要で生産性の高い期間となりました。Filecoinネットワークとコミュニティをより強固なものにしてくれたことに感謝しています。
蛇口(訳注:テストネット中、無償で配布していた担保コインの仕組み)と精算について。
スペースレースの期間中、私たちはマイナーのオンボードと通常のネットワーク維持のために、様々なテストネットに必要なFILの蛇口を実行してきました。メインネットに向けて、悪用やゲーム性を制限するために、PreCommitとProveCommitメッセージの払い戻しを支援していた自動障害払い戻しサービスと担保コイン払い戻しサービス(愛称:PCRボット)を終了しました。メインネットスタート時点では、マイナーは自身の継続的な成長に資金を投資し、マイナーの利用可能な残高、所有者、管理者、およびマイナーの残高を管理するための全責任を負うことになります。
これを支援するために、私たちはマイナスの残高となっているすべてのマイナーに1回限りの払い戻しを実施し、残高をゼロに戻すことで、すべてのマイナーが借金なしでメインネットに参加する事ができます。これに加えて、過去一週間以内にネットワーク上でストレージを積極的にオンボードしていたすべてのマイナーに、1回限りの100 FILボーナスを配布しました。通常、私たちは利用者にsybilノードを作成することを奨励するような報酬は避けていますが、この1回限りのボーナスで、特にSR1&2を通してブロック報酬を得るための10TiB最小マイナーサイズに到達するために懸命に働いてくれた小規模なマイナーを認識し、利益を与えたいと考えていました。Filecoinをより良いものにするために、ストレステスト、問題報告、バグ修正をしていただきありがとうございました。
SR2オービタルバーンはメインネットへの移行に伴い終了しましたが、Slingshotの競争はまだ続いています。Slingshotに参加しているマイナーがネットワーク上に貴重なデータを保存することを具体的にサポートするために、ネットワークが安定するまでの間、PublishDealsやWindowPoStの払い戻しボットのようないくつかの小さな蛇口を少しの間実行し続けることを計画しています。クライアントとしてSlingshotに参加することに興味がある方は、こちらからお申し込みください。
*https://slingshot.filecoin.io/register-now
リフトオフFAQ
Q1
Filecoinメインネットは何時に開始されますか?
A1
Filecoinメインネットは、エポック148,888(UTC午後3時頃)に正式に開始されます。
Q2
マイナーとして何ができますか?
A2
ストレージマイナーとして、新しいProveCommitsを提出することでネットワークに新しいストレージ容量をコミットすることができ、PublishingDealsによってストレージクライアントのデータを保存することができます。
Q3
SRに参加している場合、マイニングの設定について何か変更はありますか?
A4
いいえ、Lotus 0.9.0のアップグレードでは、すべてのマイナーはすでにメインネットのf0xxxxアドレスに移行されています。アカウントとマイナーのアドレスはメインネット移行後も変わりません。
Q4
運用上のセキュリティの観点から、Liftoffの前に変更すべき点はありますか?
A4
lotus 0.9.0の時点では、マイナーのオーナーアドレスを管理するための新しいCLIがあります。オーナーアドレスに関連付けられたウォレットは、頻繁に使用されるべきではないことと、マイナーの資金を保護することが重要であることを考慮して、コールドウォレットとしてオフラインに保つように設計されています。オーナーアドレスとワーカーアドレスを別々に使用することを強くお勧めします。こちらのガイド*を参照してください。
*https://docs.filecoin.io/mine/lotus/miner-wallets/#the-owner-address
Q5
リフトオフの移行期間中、採掘者を安定させるにはどうすればいいですか?
A5
重要なメッセージがmpoolで渋滞するのを避けるために、すべてのマイナーがチェーンにWindow PoStを送信するための別のコントロールアドレスを設定することをお勧めします。ガス関連の問題を軽減するために、セットアップの料金上限を調整することも重要です。詳しくはこのブログ記事を読んでください。
*https://filecoin.io/blog/filecoin-features-gas-fees/
Q6
メインネット中にマイニングの実行を停止するとどうなりますか?
A6
電源をオフにして、ネットワークにコミットしたストレージや取引の証明を停止すると、最初の証明の失敗時にマイナーのパワーが失われ、24時間後に証明失敗に対して罰金が科されます。証明期間を超えるたびに、より多くの罰金を支払うことになります。14日以内に罰金とストレージ取引を回復しない場合、ストレージはネットワークから永久に削除され、保留中のすべての報酬はバーンされます。
Q7
テストネットがメインネットに移行することを考えると、新しいテストネットはあるのでしょうか?
A7
異なる構成で多くのテストネットを実行する予定です。Calibration netは、新しいリリースや状態のアップグレードがメインネットで行われる前にテストするための新しい長期テストネットとしてすでに設定されています。メインネットと同じパラメータを持っていますが、より高速なテストのために512MiBセクターをサポートしています。私たちは、特にメジャーアップグレードの前には、可能な限り多くのマイナーそこでマイニングを実行することをお勧めします。
まずは資料請求
お忙しい経営者の方や資産運用の担当者の方に
資料送付や最適なプランのご提案を無料で行っております。